近年は、取引や企業に関するあらゆる情報をITシステムで管理するのが一般的になりました。
業務効率や労働生産性を高めるために、様々な企業がシステムを用いて作業を行っています。
競合の企業に負けず、業績を伸ばし、更なる発展を目指すためにも、システムに関する知識を深めていくことは重要です。
そこで今回は、基幹システムの種類と概要を簡単にご紹介します。
基幹システムの主な種類とそれぞれの特徴
基幹システムとは、企業の業務運営において中核を担う情報システムのことを指します。
企業活動の効率化、データ管理の最適化、業務の自動化を目的として導入されることが多く、業界や企業規模を問わず必要とされています。
その種類は財務管理や顧客管理、人材管理等、多様です。この章では、主な機能10種類と特徴についてご紹介します。
財務会計システムとは
財務会計とは、企業が行う会計が2つありますが、そのうちの一つで、
企業活動の成果を損益計算書や貸借対照表などの財務諸表として外部の企業の報告することが目的としています。
ちなみに、もう片方の会計は管理会計です。
会計システムとは、財務諸表を作成する為の会計処理の記録や管理を行い、
主な機能としては下記の3つです。
主な機能
- 伝票入力機能
- 決算機能
- 帳票出力機能
顧客管理システム
顧客管理システムはCRMと言われます。
以前は、顧客情報の記録を目的としたシステムを顧客管理システムといっていましたが、
最近では、顧客情報の記録はもちろんのこと、ナーチャリングによってやリード客を育成して案件化にしたり、クロスセル・アップセルにつなげることを目的としてります。
主な機能
- 顧客情報の一元管理(氏名・連絡先・履歴など)
- 顧客対応履歴の記録と共有
- セグメント別マーケティング施策の管理
営業支援システム
営業支援システムとは営業活動の支援で一般的にSFAと言われています。
かんばん方式で案件の進捗を管理したり、営業活動を効率的に透明性がある状態で共有ができるようになります。
案件別のチャットでの共有や資料の共有など営業活動に必要な機能に特化したシステムになっています。
主な機能
- 案件・商談の管理と進捗確認
- 営業活動の履歴記録と分析
- 見積書・提案書の作成と管理
生産管理システム
生産管理とは、モノを作って売る製造業の中心部分となる一連の流れを無駄がないように効率よく進めるために管理することを指します。
生産管理にて管理しなければならない項目には、以下のものがあります。
- 生産計画
- 原材料や資材の購買
- 生産工程
- 過不足を出さない在庫
- 不良品を出さない品質
- 原価
- 納期
主な機能
- 生産計画の立案とスケジュール管理
- 製造工程の進捗管理
- 品質管理と不良品管理
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購買管理システム
購買管理とはモノやサービスの生産、提供に必要な素材や製品を外部から調達する業務を管理することを購買管理と言います。そして、購買管理を自動で処理してくれるのが購買管理システムです。
システムを活用することで、情報が一元管理され、工数削減や伝票の削減などの効果があります。
主な機能
- 発注処理と発注書の作成
- 仕入れ先情報の管理
- 請求書との照合・支払処理
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販売管理システム
販売管理の基本は、下記になります。
- 何を
- 誰に
- いつ
- どこで
- どれくらい
- いくらで
販売業務には基本的な流れが存在し、それらを適切に管理するシステムが販売管理システムです。販売管理システムは、見積から受注、出荷、納品、検収、請求、入金などを網羅的に管理することで業務の効率化を図ります。
主な機能
- 受注・出荷の管理
- 売上データの記録と分析
- 請求書の作成と入金管理
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在庫管理システム
小売や製造業など「モノ」を扱う企業は必ず「在庫管理」が必要です。
在庫管理は会社を経営する上で重要で、在庫が無いとお客様に提供することができませんし、在庫が多すぎると支払だけが増え、企業の経営を圧迫します。
また、在庫管理の考えは在庫だけではなく、会社の設備や備品などにも使えるので、すべての会社で在庫管理の考えは押さえておくとよいでしょう。
主な機能
- 入出庫管理とリアルタイム在庫更新
- 在庫の適正在庫レベルの管理
- 棚卸し作業の効率化
人事管理システム
文字をそのまま訳すと「人」の「事」を管理するという事ですが、
企業においては、求人募集から始まり、採用、配置、移動、評価制度、教育、労働時間、賃金、福利厚生、退職など雇用~解雇までの一連を管理することが、人事管理です。
人事管理システムは、社員に関する上記の内容を一元管理し、給与計算、人事配置や人事教育など管理することができます。
主な機能
- 従業員情報の一元管理
- 人事評価・目標管理
- 教育・研修の管理
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給与管理システムとは
給与管理システムとは、給与、保険、税金の計算を自動化して給与計算の業務効率を改善するシステムです。
また、勤怠管理との連携や銀行への支払いデータの作成を簡易にします。
主な機能
- 給与計算と自動振込処理
- 税金・社会保険料の計算と控除
- 給与明細の電子発行
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勤怠管理システムとは
働き方改革の影響もあり、労働時間の正確な把握が求められています。
出社、退社、休暇や休日など勤怠
最近はクラウドの勤怠管理システムを導入する企業が増えてきています。
主な機能
- 出勤・退勤の打刻と勤務時間の管理
- 有給休暇・残業の管理
- シフト管理と労働時間の自動集計
勤怠管理システムの比較を見る
基幹システムとERPの違い
基幹システムは、企業の重要な業務(財務管理、販売管理、人事管理など)を支える個別のシステムを指します。
一方でERP(Enterprise Resource Planning)は、これらの業務システムを統合し、一元管理できるようにしたシステムです。
基幹システムとERPの主な違い
比較項目 | 基幹システム | ERP |
---|---|---|
管理範囲 | 部門ごとの個別管理 | 全社的な統合管理 |
データの統一性 | 部門ごとに異なる | 一元管理され、リアルタイムで共有可能 |
拡張性 | 必要なシステムを個別に導入 | 企業全体で統一したプラットフォームを使用 |
コスト | 導入コストは比較的安価 | ERPは高額なことが多いが、一元管理できる側面から長期的にはコスパ〇 |
基幹システム導入のメリット
期間システムを導入することで、主に3つのメリットを受けられます。
詳しく解説します。
ミスを削減できる
基幹システムを導入することで、企業は業務の効率化を大幅に向上させることができます。
従来の手作業や紙ベースの管理では、業務ごとに異なる情報が散在し、データの不整合が発生しやすくなります。
基幹システムを活用することで、企業全体のデータを一元管理し、リアルタイムで情報共有が可能になります。
これにより、業務の迅速化と正確性の向上が期待でき、ミスの削減や意思決定のスピード向上にもつながります。
業務の自動化・効率化できる
また、業務の自動化により、従業員の負担が軽減され、より付加価値の高い業務に集中することができます。
例えば、財務会計システムを導入することで、仕訳作業や決算処理の負担が大幅に減少し、経理担当者はより戦略的な財務分析に時間を割くことができます。
コスト削減できる
さらに、コスト削減の面でもメリットがあります。
基幹システムは、業務の標準化と最適化を促進し、無駄な業務プロセスを削減することで、人件費や運用コストを抑えることが可能です。
特に在庫管理システムを導入すれば、過剰在庫の削減や適正在庫の維持が容易になり、倉庫コストの削減にも寄与します。
基幹システムの導入事例
では実際基幹システムを導入した企業では、どのような課題に対して導入し、どのような効果を得たのでしょうか。
順に見ていきましょう。
建設業での財務会計システム導入
建設業ではプロジェクトごとの収支管理が重要になりますが、手作業の処理が多く、経理業務に多くの時間がかかっていました。
そこで、財務会計システムを導入し、各プロジェクトの原価や利益をリアルタイムで把握できるようにしました。
その結果、予算管理の精度が向上し、経理業務の工数が40%削減されるなどの効果が得られました。
人事・給与管理システムの導入による労務管理の効率化
従業員数が1,000人を超える企業では、給与計算や勤怠管理が煩雑になり、ミスが発生しやすい状況でした。
クラウド型の人事・給与管理システムを導入し、勤怠データと連携させることで、給与計算の自動化を行いました。
これにより、給与処理にかかる時間が50%短縮され、労務管理の正確性も向上しました。
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まとめ
今回は、基幹システムの種類についてご紹介しました。
基幹システムは、基幹となる業務をより効率的に行うことができるシステムです。
ただし、やみくもに導入するのは危険です。
自社にとって本当に効果があるのか、十分に検討した上で導入することをおすすめします。
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