【建設業向け】見積書に法定福利費を含める場合の作成方法

【建設業向け】見積書に法定福利費を含める場合の作成方法

下請け企業で働いていると、元請けから見積書に法定福利費を含めるように指示された経験を持つ方もいるのではないでしょうか。

現在、国土交通省は建設業における社会保険の加入対策に力を入れています。
社会保険に加入している企業だけではなく、建設業で見積りを提出する際は、個人経営の事務所、一人親方であっても、必要な社会保険料を確保し、内訳を記載しなければなりません。

建設業の見積書にはこの法定福利費を見積書に含める事があります。
本記事では、法定福利費を見積書に含める理由とその場合の書き方ついて解説していきます。

建設業の見積書を作成するなら『建設業向け管理システム アイピア』

建設業における見積書は、階層見積を作成する場合や工事に関する情報を記載する必要があるなど他業種と比べて特殊です。

また、冒頭でも述べた通り、法定福利費の明示を推進する取り組みがなされていることから、見積書の作成はますます手間のかかる作業となります。

そこで、建設業の見積書でも簡単に作成できる建築業向け管理システム アイピア』をご紹介します!

見積書 テンプレート

アイピアは、建築業向けの一元管理システムであり、見積書に必要な案件情報や見積・原価情報などを顧客に紐づけて管理できます。また、法定福利費の計算で必要な労務費も案件に紐づけて管理できるので、情報を探す手間が省けます。

さらに、アイピアは見積機能が充実しています。

アイピアで出来ること(一部)

  • 多階層見積に対応しています(5段階まで)
  • クラウドでどこからでも見積作成ができます
  • 見積マスタ、過去の見積の再利用ができます
  • 原価から粗利一括反映機能で見積価格を更新できます
  • 金額の一括更新、値引き機能など計算機能が豊富です
  • エクセルの情報をコピーで張り付けができます
  • 基本的なエクセルの機能が使えます(並び替え、切り取り、張り付け、行コピー(Ctrl+C))
  • 作成した見積書をエクセルでダウンロードができます
  • 案件情報と紐づけて労務費を管理できます

まずは、体験デモで使用感を体感してみませんか?

法定福利費とは

法定福利費とは企業が支出する費用福利厚生費のうち、法令・政令によって会社に費用の負担が義務づけらているものです。

具体的には、健康保険厚生年金保険介護保険雇用保険労災保険を指します。

健康保険

健康保険は、従業員とその家族(被保険者)の治療費の一部負担や医療費が支給される制度です。
従業員が正社員の場合は、原則的に加入義務があります。また、従業員がパート・アルバイトの場合でも、常勤の場合は加入義務があります。

厚生年金保険

厚生年金保険は、会社に勤務する従業員が加入する公的年金を指します。
正社員のみならず、一定の労働時間以上働くことで、パートやアルバイトでも厚生年金保険の対象になることがあります。
また、一定の要件に該当すれば、扶養配偶者も給付対象となります。

対して厚生年金保険の対象にならない、自営業・短時間労働者・無職の場合は「国民年金」へ加入する必要があります。

介護保険

老化による病気・けが・障がいといった、介護を要する人々の費用を一部負担するのが「介護保険」です。
40歳以上の従業員は被保険者となり、保険料を支払う義務があります。

雇用保険

雇用保険は、労働者が失業や休業した際に、再就職や失業時の生活の安定のため、給付を受けることができる制度です。
規模・業種に関わらず、全ての事業で適用となる為、該当の事業所に雇用される従業員は、被保険者となります。

労災保険

労災保険は、業務上または通勤の際に労働者が負傷・疾病・障がいまたは死亡した場合、労働者やその遺族が保険給付を受けることができる制度です。
対象は、正社員だけでなく、パートやアルバイトも含みます。

▶保険料について参考になる記事はこちら

見積書に法定福利費を明示する理由

建設産業では、就労環境の改善による持続的発展に必要な人材の確保を図るため、「社会保険等未加入の対策」に取り込んでいます。
社会保険等未加入対策をするには、企業が法定福利費を確保する必要があります。

費用を確保するために、平成25年9月に「社会保険未加入対策推進協議会」により、下請け企業からの見積書に法定福利費を記載し、工事価格と合わせて提出する取り組みが開始されました。

▶ 社会保険未加入対策推進(日本建設業連合会)

施工管理システム

法定福利費を内訳明示した見積書の作成手順

簡潔に説明すると下記の手順で作成します。

  1. 労務費を計算する
  2. 労務費から法定福利費を計算する
  3. 法定福利費を見積書に明記する

ポイントは、消費税は法定福利費を含めて計算する。
それでは、具体的に解説していきます。

労務費を計算する

労務費を算出するためには、企業ごとに異なる可能性がありますが、一般的には下記のようになります。

労務費 = 必要な人工数 × 平均の日額賃金

計算例「リフォームキッチン工事」の場合

  • 必要な人工数:20人工
  • 平均の日額賃金:15,000円

300,000 = 20 × 15,000

この場合は300,000円が労務費となります。

※他の算出方法として、厚生労働省で決められている「平均的な労務比率」を設定し、それを掛けることで労務費を計算する方法もあります。

計算例「仮に平均的な労務比率を23%とする」場合

本体工事が1,000,000円なら230,000円が労務費となります。

法定福利費 労務比率引用元:令和3年度の労災保険率について~令和2年度から変更ありません~(厚生労働省)

労務費から法定福利費を計算する

見積書に記載する法定福利費は、労務費に社会保険料率をかけて計算します。見積書に記載する法定福利費は、以下のうち事業主負担分のみです。

  • 健康保険料
  • 厚生年金保険料(児童手当拠出金含む)
  • 介護保険料
  • 雇用保険料

見積書 法定福利費引用元:法定福利費を内訳明示した見積書の作成手順(国土交通省)

事業主負担分の割合は下記のようになります。

  • 健康保険(折半)
  • 厚生年金保険料(折半)
  • 介護保険料(折半)
  • 雇用保険料(業種によって割合が変わります)
  • (児童手当拠出金含む)こども・子育て拠出金(全額負担)

健康保険、介護保険料、厚生年金保険料の保険料率は、協会けんぽが公開しています。
保険料率は、都道府県ごとに異なり、年に数回改定されるため、見積書の作成時の、保険料率を確認する必要があります。

それでは、令和2年の東京都の保険料率で計算してみます。
労務費が1,000,000円だった場合の法定福利費は下記のようになります。

見積書 法定福利費

▶ 協会けんぽ:令和3年度保険料額表(令和3年3月分から)
▶ 厚生労働省:令和3年度の雇用保険料率

法定福利費を見積書に明記する

もし概算の労務費率や保険料率を利用する場合は、工事価格・労務比率・保険料率を明記する必要があります。

参考までに、国土交通省の例に見積書に明記する際の例と注意事項をご紹介します。

  • 経費には、事業主負担分の法定福利費は別に計上するため含めていないこと
  • 法定福利費には、事業主負担分のみを記載すること
  • 事業主負担分以外の法定福利費を含める場合は、その旨を明記し、工事の労務費から当該金額を控除していること
  • 介護保険料が加入率を加味した保険料率が設定されていること
  • 法定福利費も消費税の対象になること

法定福利費を見積書に明記する引用元:法定福利費を内訳明示した見積書の作成手順(国土交通省)

もう少しイメージがわくように「法定福利費の内訳明示した見積書」の書式の例があるサイトをまとめました。様々な見積書がありますので参考にして頂ければと思います。

施工管理システム

まとめ

いかがだったでしょうか。
建設業における社会保険未加入対策を解決するために大切な、法定福利費を含めた見積書。

社会保険の加入は任意ではなく法令上の義務として定められています。
法定福利費の確保は怠らず、しっかりと理解したうえで見積書の作成をするようにしましょう。

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