建築業に役立つノウハウ集

【建設業向け】見積書に法定福利費を含める場合の作成方法

見積書 法定福利費

法定福利費とは

法定福利費とは、企業が支出する費用福利厚生費のうち、法令・政令によって会社に費用の負担が義務づけらているものです。
具体的には、健康保険厚生年金保険介護保険雇用保険労災保険を指します。
※保険料について参考になる記事はこちら

建設業の見積書にはこの法定福利費を見積書に含める事があります。
本記事では、そのあたりについて解説していきます。

見積書に法定福利費を明示する理由

建設産業では、就労環境の改善による持続的発展に必要な人材の確保を図るため、「社会保険等未加入」対策に取り込んでいます。
社会保険等未加入対策をするには、企業が法定福利費を確保する必要があります。
費用を確保するために、平成25年9月に「社会保険未加入対策推進協議会」により、下請け企業からの見積書に法定福利費を記載し、工事価格と合わせて提出する取り組みが開始されました。
社会保険未加入対策推進について参考になる記事はこちら

  • 施工管理システム

法定福利費を内訳明示した見積書の作成手順

簡潔に説明すると下記の手順で作成します。
①労務費を計算する
②労務費から法定福利費を計算する
③法定福利費を見積書に明記する
※ポイント
消費税は法定福利費を含めて計算する。

それでは、具体的に解説していきます。

労務費を計算する

労務費を算出するためには、企業ごとに異なる可能性がありますが、一般的には下記のようになります。
労務費 = 必要な人工数 × 平均の日額賃金

計算例>

リフォームキッチン工事
必要な人工数:20人工
平均の日額賃金:15,000円
300,000 = 20 × 15,000
労務費は300,000円となります。

※他の算出方法として、厚生労働省で決められている平均的な労務比率を設定し、それを掛けることで、労務費を計算する方法もあります。
例> 仮に平均的な労務比率が23%とする。 本体工事が1,000,000円なら230,000円が労務費となります。

法定福利費 労務比率引用元:令和3年度の労災保険率について~令和2年度から変更ありません~(厚生労働省)

 

労務費から法定福利費を計算する

見積書に記載する法定福利費は、労務費に社会保険料率をかけて計算します。見積書に記載する法定福利費は、以下のうち事業主負担分のみです。

  • 健康保険料
  • 厚生年金保険料(児童手当拠出金含む)
  • 介護保険料
  • 雇用保険料

見積書 法定福利費

引用元:法定福利費を内訳明示した見積書の作成手順(国土交通省)

事業主負担分の割合は下記のようになります。
・健康保険(折半)
・介護保険料(折半)
・厚生年金保険料(折半)
・雇用保険料(業種によって割合が変わります)
・(児童手当拠出金含む)こども・子育て拠出金(全額負担)
健康保険、介護保険料、厚生年金保険料の保険料率は、協会けんぽが公開しています。
保険料率は、都道府県ごとに異なり、年に数回改定されるため、見積書の作成時の、保険料率を確認する必要があります。

それでは、令和2年の東京都の保険料率で計算してみます。
労務費が1,000,000円だった場合の法定福利費は下記のようになります。

見積書 法定福利費

(参考)協会けんぽ 令和3年度保険料額表(令和3年3月分から)
(参考)厚生労働省 令和3年度の雇用保険料率

法定福利費を見積書に明記する

もし概算の労務費率や保険料率を利用する場合は、工事価格・労務比率・保険料率を明記する必要があります

参考までに、国土交通省の例に見積書に明記する際の例と注意事項をご紹介します。

  • 経費には、事業主負担分の法定福利費は別に計上するため含めていないこと。
  • 法定福利費には、事業主負担分のみを記載すること
  • 事業主負担分以外の法定福利費を含める場合は、その旨を明記し、工事の労務費から当該金額を控除していること。
  • 介護保険料が加入率を加味した保険料率が設定されていること。
  • 法定福利費も消費税の対象になること

もう少しイメージがわくように「法定福利費の内訳明示した見積書」の書式の例があるサイトをまとめました。
様々な見積書がありますので参考にして頂ければと思います。

  1. 法定福利費を内訳明示した見積書の作成手順 (近畿警備保障株式会社)
  2. 日本法令 建設 39-7N/法定福利費内訳明示対応型建設工事見積書|b03
  3. 法定福利費を見積書に記載できる?(建設業許可申請オフィス)

建築業向け管理システム アイピアの見積機能をご紹介

見積管理 アイピア

アイピアの見積管理について箇条書きでご紹介します。
読むのは手間だと感じる方は、体験デモで営業から、実際の画面を見ながら説明させて頂くサービスもあります。
詳しくはホームぺージよりご確認ください。

アイピア見積機能スクリーンショット

見積作成の時間を短縮する機能が豊富

  • 単価表(見積マスタ)から見積書の作成ができます。
  • 過去の見積情報から、見積書の作成ができます。
  • 業者からエクセルデータで届いた見積を、コピーペーストで登録する事ができます。
  • 原価情報から粗利率一括反映で見積価格を更新できます。
  • 過去の情報を明細単位で検索することができるため、摘要に入力した商品一覧を検索し、過去の見積を参考に作成することもできます。
  • 明細入力時に希望粗利率を指定することで、見積価格を計算できます。
  • 値引き機能や、一括更新など、計算補助機能

見積情報をクラウドで共有

  • 作成した見積情報は上司に申告しチェックを受ける事ができます。
  • 承認される前の見積書はプレビュー状態になり、承認されるまで、発行できない状態にできます。
  • 見積の提出状態が共有されており、部下に対して現状の状態を確認することができます。
  • 先輩社員が作成した見積情報を参考にする事で、見積の作成スキルが向上されます。
  • 外出先、在宅で見積作成ができるので、そのままコンビニで印刷ということも可能です。

その他、メリット

  • PCだけではなく、タブレット・スマホでも見積書の作成が可能です。
  • Macでも操作可能です。 インストール型の場合、Macでは、利用できない事があるため注意が必要です。
  • 見積書で作成した原価情報をもとに発注書の作成・管理ができます。
  • 他のクラウドシステムと比較した場合、操作感に自信があります。
  • 提出した見積書を簡単にコピーする仕組みがあり、提出した時の状態を保持できます。

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