電気設備業の今後の動向は?M&Aのメリットや注意点を解説

電気設備業の今後の動向は?M&Aのメリットや注意点を解説

電気設備業はどのような業界なのか、しっかり理解していますか。
この記事では電気設備業の特徴や特性、市場規模をはじめ、今後の動向について解説していきます。

また、現在注目されている電気設備業のM&Aの動向、売り手・買い手それぞれのメリットや注意点もあわせてご紹介します。

電気設備業界とは

電気設備業界とはどのような業界なのでしょうか。
電気設備業界の概要を確認しましょう。

現代の生活に不可欠な業界

電気設備業界は、電気屋さんとは異なり、より大規模な工事や高度な技術を駆使した業務が提供できる業態です。
さまざまな電気設備の配置設計や構築をはじめ、点検や修理などを通じて、人々の生活に欠かせない電気を安定的に供給するための下支えをしています。

日々の生活や企業の経済活動に直結するライフラインを支え、暮らしやビジネスの安全と安心を提供します。
つまり、現代の生活に不可欠な業界です。

主な業務

送配電の設備構築や管理をはじめ、電気機器や電気設備、情報通信設備や防災設備などの設置や保守、管理や修理などを担っています。
電柱や送電網などの敷設工事やビル・工場の電気配線、配電盤を施工するなど、大規模な工事にも対応可能です。

建物内に電気を引き込み、

  • コンセント
  • スイッチ
  • 照明
  • 電話
  • インターホン
  • インターネット

などの配線、設置を行うのも電気設備会社の業務の一つです。

電気設備業界の市場規模

2022円12月の「設備工事業に係る受注高調査」によれば、2022年4~12月の電気工事受注高は1兆4,029億円です。
前年同期に比べ16%増加しています。

このうち、民間工事の受注高は1兆2,796億円と大きな割合を占め、前年同期比で16.9%増加しました。

e-Stat「設備工事業に係る受注高調査」

  • 施工管理システム

電気設備業界の特性

電気設備業界の概要を確認しました。

電気設備業界は、

  • 労働集約型
  • 景気の変動を受けやすい
  • 技術革新のペースがはやい

といった特性があります。

それぞれ詳しくみていきましょう。

労働集約型

労働集約型とは、機械によるオートメーション化やシステムで作業を行うといった形態ではなく、人による労働が重要となる業態のことです。

電気設備業界は、電気工事士の資格を持っていることを前提に、技術や経験、ノウハウを活かして専門的な仕事をすることが求められます。
コストに占める人件費の割合が高い、労働集約型の業態であるという特性があります。

景気の変動を受けやすい

電気設備業は、保守点検の業務もありますが、収益源となるのは新規の設置、配線業務です。

地域の再開発やニュータウン建設、新築のビルや工場、住宅の着工件数が多いほど需要が増します。
景気が悪いと開発や新築の件数が減るので、電気設備業も景気の変動を受けやすいです。

技術革新のペースがはやい

電気エネルギーは、火力発電から太陽光発電などの再生可能エネルギーの割合が増えたり、電気自動車などの充電設備の設置が求められたりと、技術革新がどんどん進行していきます。

インターネット回線の配線やWi-Fi設備、アンテナの設置など、時代に応じた技術革新が進んでいます。
そのため、各事業者もそれに対応する技術やノウハウを習得し続けなくてはなりません。

電気設備業界の課題

電気設備業界の特性を確認しました。
ここでは、電気設備業界の課題についてご紹介します。

人材不足

現在少子高齢化が進み、あらゆる業界で人手不足の影響が出ています。
しかし、電気設備業は労働集約型のため、オートメーション化やシステム化、AIへの代替などが難しいといわれます。
そのため、人材の確保は必須です。

一方、資格や技術がないと仕事ができず、未経験者を雇用すれば、一から研修やトレーニングを行い、電気工事士の資格を取得させる必要があります。
すぐに人材を育成するのが難しいため、人材不足が大きな課題です。

高齢化

電気設備業は危険を伴う職業であり、トラブルなどに備えて24時間365日体制で対応しています。
つまり、夜勤がある場合や休日・祝日勤務もあります。

少子化で、若手人材は仕事や職場が選べる状況にある中、キツイ仕事、大変な職場と考えられ、若手の人材採用が難しいのが実情です。
入社しても短期間で退職してしまうなど、結果として業界全体の高齢化が進んでいます。

労働集約型で技術が必須の業界であることから、若手に技術やノウハウを継承できず、人材が育てられないのも大きな課題です。

  • 施工管理システム

電気設備会社のM&A

近年、さまざまな業界でM&Aの動きが見られます。
電気設備業ではどうなのでしょうか。

ここでは、電気設備会社のM&Aについて確認しましょう。

M&Aとは

M&Aとは、企業の合併や買収、事業譲渡などを通じて、企業の生き残りや成長を図っていくことです。

具体的には、

  • 経営の多角化
  • 規模の拡大
  • 新たな市場への進出

などを行います。

電気設備業界のM&A動向

電気設備業界は、電力会社をはじめ、鉄道会社などのグループ会社が多く、独立系企業はほとんどありません。
高い技術や機材などが求められ、規模の利益が働くため、主要10社で市場の3割弱を占めているのが現状です。

とはいえ、これまでは電力・鉄道会社のグループ会社間で統合をするような寡占化は行われていませんでした。

ですが、2018年から2019年にかけて、

  • 電気通信工事業界大手3社による業界再編
  • 既存事業の強化拡大を狙った同業業者間での買収
  • 異業種からの参入

などといった動きが活発化しています。

電気設備会社でM&Aを実施するメリット

電気設備会社のM&Aの動向を確認しました。
ここでは、電気設備会社でM&Aを実施するメリットについて、売り手と買い手の側から見ていきましょう。

売り手のメリット

まず、会社や事業を手放す売り手のメリットからご紹介します。

後継者問題を解決

中小の電気設備会社では、後継者がおらず、事業の継続が危ぶまれるケースがあります。
顧客もおり、技術や経験豊富な技術者や必要な設備や機材も揃っているのに、経営者不在となるのが問題です。

M&Aにより、技術者や設備、顧客ごと維持、存続することができます。
長年頑張ってくれた技術者の技術や経験を無駄にすることが避けられ、得意先などに迷惑をかけることも回避できるのがメリットです。

実績や技術の引継ぎが可能

経営が厳しいなどの事情で廃業してしまえば、これまでの実績を引き継ぐことが困難です。
M&Aを実施することで、これまでの実績や保守点検を担当している得意先、高度な技術を持つ技術者ごと引き継ぐことができます。

買い手のメリット

では、電気設備会社を買収する買い手のメリットはどのようなものでしょうか。

受注や経営が安定

技術者や得意先ごと丸々事業を引き継ぐことができるので、一から事業を始めるより、受注や経営が安定します。
人材採用コストや育成コストも軽減でき、機械や設備などの購入費用も抑えることができます。

新規事業として一から立ち上げるより低コストで始められ、受注や経営が安定するのがメリットです。

売上シェアの獲得が可能

M&Aで会社を買収することで、既存の電気設備会社のシェアを引き継ぐことができます。
そのため、宣伝コストやライバルとの過酷な競争をせずに売上シェアの獲得が可能です。

  • 施工管理システム

電気設備会社でM&Aを実施する際の注意点

電気設備会社でM&Aを実施するメリットを確認しました。
ここでは、電気設備会社でM&Aを実施する際の注意点を確認しておきましょう。

会計を整理する

M&Aの会計処理で適用される会計基準には、主として多くの日本企業が導入している日本基準のほか、国際財務報告基準(IFRS)や米国基準が用いられるケースもあります。

売り手、買い手で会計基準が異なると、承継する財産やのれんの評価に違いが出るため、混乱が生じやすいです。

国際財務報告基準(IFRS)を導入しているのは、国内企業でも大手が中心です。
また、日本企業でもアメリカで上場を果たしている企業の場合は、米国基準を適用しなくてはなりません。
M&Aをするにも、されるにも会計の整理は不可欠です。

許認可の引継ぎを確認する

電気設備業を営むうえで、一定規模以上の工事を請け負う場合には電気工事業の建設業の許可が必要です。
建設業の許可を受けるためには、専任技術者の配置や財産的基礎があることなどの要件を満たさなくてはなりません。

M&Aにより、専任技術者も含めて引き継げる場合もありますが、自社と合わせて規模が拡大すると、配置人数が不足するケースも生じます。
許認可を引き継ぐためには、M&A後に許認可の要件を満たせるかの確認を行わなくてはなりません。
引継ぎができるように、体制を整備することも求められます。

電気工事業の登録が必要な場合と不要な場合とは?手続きの方法や要件を解説!

ICTやAIの導入を検討する

M&Aの実施は、新規事業の立ち上げや人材の増加につながります。
そのため、この機会にICTやAIの導入を検討するなど、DX化を推進していくことも求められます。
電気設備業は労働集約型の業界とはいえ、DXにより業務効率化や生産性アップが図れる余地も多いです。

M&Aにより人材が増えるだけでは、コストがかかるばかりでM&Aの効果の最大化が目指せません。
DXを行って、収益アップを目指せるようにすることも大切です。
そのためにも、M&Aのタイミングで、新たな体制や環境づくりをしたほうがスムーズです。

建築・リフォーム業向け管理システム『アイピア』

建築業向け(リフォーム・工務店)管理システム アイピア

アイピアは建築業に特化した一元管理システムであり、顧客情報、見積情報、原価情報、発注情報など工事に関する情報を一括で管理できるため、情報集約の手間が削減されます。 さらに、アイピアはクラウドシステム。外出先からでも作成・変更・確認ができます。


まとめ

電気設備業界は、現代の生活に不可欠な業界です。
労働集約型であること、景気の変動を受けやすいこと、技術革新のペースが早いことが特性として挙げられます。
電気設備業界では、人材不足や高齢化が課題です。

また、M&Aの動きが加速してきました。
電気設備会社でのM&Aの実施は、売り手にとって、後継者問題を解決できる、実績や技術の引継ぎが可能といったメリットがあります。
買い手のメリットとしては、受注や経営が安定すること、売上シェアの獲得が可能なことが挙げられます。

電気設備会社でM&Aを実施する際は、会計を整理すること、許認可の引継ぎを確認すること、ICTやAIの導入を検討することが大切です。

"社内のデータを一元管理"工務店・リフォーム会社が選ぶ!

建築業向け管理システム
Aippear(アイピア)

AIPPEAR NET 編集部

side bnr

  • IT導入補助金を使って「最大80%」まで補助が受けられるチャンス!!今こそお得にアイピアを導入しよう!
  • 一元管理による効率化で粗利が平均4%改善しました。株式会社コネクシオホーム課長吉田直樹様 リフォーム・建築業の情報管理にクラウドシステム「アイピア」
  • GoogleDrive x アイピア|GoogleDriveで誰でも簡単対応!「改正 電子帳簿保存法対応ガイド」βユーザー募集中!「詳しい情報はこちら」