建築業・リフォームは「クレーム産業」と呼ばれることもあるほどに、クレームが多い業種です。以前に比べればそれも減りつつありますが、未だにクレームが発生してしまうことは多いものです。
理由は様々ですが、リフォームは新築などと違って取り扱う商品が既製品でないことも多く、「イメージと違った」と言われてしまうことがあります。
これには、商品の提案力とともに、営業がそもそもお客様の持つ「イメージ」を吸いだし切れていないことも可能性に含まれます。
今回は、お客様のイメージを明らかにするヒントとなる「ニーズ」と「ウォンツ」について紹介します。
目次
「ニーズ」と「ウォンツ」とは
ニーズとウォンツは、もともとマーケティング用語で、ニーズ(Needs)は「必要性」、ウォンツ(Wants)は「欲求」を意味します。
例えば営業が「キッチンのリフォームをしたい」と言われたときの「したい」が果たしてニーズ、ウォンツのどちらかなのかを明確にすることで、お客様に対するアプローチが変わってきます。
ニーズ(Needs)とは
ニーズは「必要性」です。
商談の際にお客様と「どんなリフォームがしたいのか」と話していると、おそらく最初のうちは「〇〇が古くなってきたので交換したい」とか「キッチンの使い勝手が悪い」といった内容が返ってくるのではないでしょうか。
これは、お客様が必要としているものとして「ニーズ」だと考えることが出来ます。
ニーズは「必要なもの」なので確実に提供することが必要になりますが、これだけでは不十分です。
ニーズだけを整理してリフォームを提供してしまうと「欲しかったものとは違った」「カタログで見ていたのとなんとなく違う」など、少しの違いでも不満を生み出してしまいます。
ウォンツ(Wants)とは
対して、ウォンツは「欲求」です。
ニーズと対比させるならニーズが「必要なもの」、ウォンツが「欲しいもの」になります。
ウォンツはお客様が感情で欲しがっているものなので、ただしく整理できればお客様にとって「欲しいリフォーム」を行うことが出来ます。
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ニーズからウォンツを引き出す方法
ニーズのみ応え「イメージと違う」と言われてしまわないよう、ウォンツを引き出す必要があるわけですが、どんなことをすればよいのでしょうか?
簡単に言ってしまえば、「お客様にイメージしてもらう」ことです。
例えば「キッチンの使い勝手が悪い」というニーズがあったなら、
「どんなふうに使いたいですか?」
「どんな料理を作られますか?」
「お子様や旦那様ともキッチンに立たれますか?」
といった実際にキッチンを使う場面を想像してもらうことでイメージを膨らませます。
もしそれが難しければ、お客様に「なぜ?どうして?」の質問を繰り返してみましょう。
「どうして使い勝手が悪いと思うんですか?」
「ものを色んなところに置いてしまってゴチャゴチャしてしまうんですね。何故でしょう?」
「テーブルと壁の間が狭くて動きにくいからですか?」
このように少しずつ深堀していくことで、お客様自身が言葉にしていきながら、問題が明確になっていきます。
また、施工事例集やショールーム見学を通じて、実際に使っている像をイメージさせるのも有効です。
リフォームの依頼があって間もなくは、お客様側も内容が漠然としているものです。
こういったウォンツの引き出しが、お客様の満足度を高めクレームを下げるのに、必要なノウハウです。
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まとめ
今回は、リフォーム会社の営業ノウハウとして「ニーズ」と「ウォンツ」の違いを紹介しました。
とはいえこの考え方は、リフォーム会社の営業にとって「初歩」の知識です。
実際の現場でウォンツを引き出すには、様々なアプローチが必要です。
これらを学ぶきっかけとして、まずは「お客様の気持ちにはニーズとウォンツがある」ということを、考えながら商談に向かうようにしてみましょう。
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